十一、「人能く是の佛の無量力功徳を念ずれば、即の時に必定に入る」と。阿弥陀様はありがたい。
十二、本願一実の大道を指示して、一切の群生を智城に入らしめたもう。阿弥陀様はありがたい。
十三、如来の本願力は磁石が鉄を吸うごとく、摂取して捨てたまわず、光明土へ生まれしめたもう。阿弥陀様はありがたい。
十四、如来の大悲の本願力が、私を摂取したもうことを、念じさせていただくばかりである。これほど楽しいことはない。お陰で健康も増進し寿命も延びる。阿弥陀様はありがたい。
十五、人間相対の善を奪い、虚仮不実の行を捨てしめたもう。阿弥陀様はありがたい。
十六、念佛は讃嘆と報恩とである。また本願によって名声(みょうしょう)が普聞(ふもん:あまねく聞かしめる)するすがたである。念佛させていただいているままが、南無阿弥陀佛であり、憶念であり、信心である。阿弥陀様はありがたい。
十七、信の一念に私を無量寿・無量光の大生命の中に摂取して下さる。阿弥陀様はありがたい。
十八、大悲大智の聖火を以て、凡愚自力の「はからい」を焼きつくし、佛智の不思議に安住せしめたもう。阿弥陀様はありがたい。
十九、十方にまします諸佛は、無量寿佛の威神功徳不可思議なるを讃嘆したもう。阿弥陀様はありがたい。
二十、善いことはできなくとも、信心の徳として、悪いことはすまいと慎ませていただける。阿弥陀様はありがたい。
稲垣瑞劔師「法雷」第73号(1983年1月発行)
3 件のコメント:
十方にまします諸佛は、無量寿佛の威神功徳不可思議なるを讃嘆したもう。
とあります。
『無量寿経』には、
十方恒沙 諸仏如来 皆共讃歎 無量寿仏 威神功徳 不可思議
「十方恒沙の諸仏如来、みな共に無量寿仏の威神功徳の不可思議なることを讃歎したまう。」
と教えていただいております。
「十方恒沙の諸仏如来は、みなともに無量寿仏の威神功徳の不可思議なるを讃歎したまふ。」
こちらは、『浄土真宗聖典』より引用させていただきました。
昔のメモ書きに
「十七願において阿弥陀如来が、其の名号が諸佛に讃嘆せられずば正覚取らじ、と誓われたことより見て、阿弥陀如来は三世諸佛の本地本佛にしてまた諸佛を統一しておられる古佛である。佛教統一論は此処に成立する。」
とあります。よく分からなかったものの、何かすごいな、と思って記していたようです。諸佛の中の一佛、諸教の中の一教ではなく、大所高所に立ちて真如の活動を光顕するものこそ真宗であります。
「願成就一実円満の真教、真宗これなり」
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