2021年1月24日日曜日

世渡り

 人間である以上、
 「佛法第一 親には孝行 人には親切」
で世渡りすべきである。
 悪い心を持ち、徳を積まぬ者は、往生は別として、此の世が陸(ろく)でいかん。
 因果は恐ろしい。悪人は、死ぬるまで待たぬ、必ず思わざる不時災難に遭う。これは天地自然の理である。慎まなくてはならぬ。
 名号は善の本であり、德の本である。大信心は道徳の根源である。

稲垣瑞劔師「法雷」第20号(1978年8月発行)

2 件のコメント:

土見誠輝 さんのコメント...

此の世が陸(ろく)でいかん。

「ろくでなし」の意味は、役に立たない者。
「陸(ろく)」は、土地が平という意味から、性格が
まっすぐなさまを意味する。その否定形「ろくでなし」
は、性格が曲がった人をいい、転じて、役に立たない者
というようになった。とありました。

光瑞寺 さんのコメント...

諸悪莫作 衆善奉行 に努め、しかもその執着を離れよ。
とは、あらゆる佛さまの戒めである。慎むべし。

「ろくでなし」の語源、ありがとうございます。
性格を表現するのに大地で譬えるとは何とも大陸的です。

よびごえの うちに信心 落處あり

 佛智の不思議は、本当に不思議で、凡夫などの想像も及ばぬところである。佛には佛智と大悲がとろけ合っておる。それがまた勅命とも名号ともとろけ合っておる。  佛の境界は、妄念に満ち満ちた私の心を、佛の心の鏡に映じて摂取不捨と抱き取って下された機法一体の大正覚である。もはや佛心の鏡に映...