生死は佛の御いのち㈣

 凡夫は「生死」は苦しいもの、いやなもの、厭うべきものであると思い、涅槃は楽しいもの、善きもの、望ましいものであると思っているが、それは凡夫の価値判断である。  これに反して「無我」「無心」の心境は絶対価値に体達した境地であるから、物を二つに見て価値判断をやらない。そこのところを...