2020年3月25日水曜日

本願名号ただ一つ

 人間は、善人もあり悪人もあり、賢者もあり愚者もあるが、佛と比較したら、すべての人は一様に、極悪最下の泥凡夫である。
 すなわち「機」(衆生の性質)が一つであるから、これを救う「法」は一つである。これを「一機一法」という。かかる宗教を「普遍的宗教」という。
 各国の宗教は、個人的に信じ、個人的に祈り、個人的に救われる。神もまた個人的に賞罰を加えるから、これらの宗教を「個人的宗教」という。

ー 稲垣瑞劔師「法雷」第7号(1977年7月発行)

2 件のコメント:

土見誠輝 さんのコメント...

普遍とは、空間的にも時間的にも、いつでもどこでも変わらぬ真理です。
今救われてください。という言葉が思いつきました。

光瑞寺 さんのコメント...

「普遍」というのを抽象的に考えていました。
「今救われてください」は、法の側の言葉ですね。具体的で深いです。

よびごえの うちに信心 落處あり

 佛智の不思議は、本当に不思議で、凡夫などの想像も及ばぬところである。佛には佛智と大悲がとろけ合っておる。それがまた勅命とも名号ともとろけ合っておる。  佛の境界は、妄念に満ち満ちた私の心を、佛の心の鏡に映じて摂取不捨と抱き取って下された機法一体の大正覚である。もはや佛心の鏡に映...